銀座の時のお客様に、学習塾を女性お一人でかれこれ10年になるのかなぁ、経営されている方がいらっしゃいます
彼女がかつての教え子を連れてあま野にご来店くださいました
かつての教え子は大学受験のために塾に通っていたのですが、最初はこりゃ大変だ!と心から心配していた様子でしたが、見事に国立大学に合格させて、その子は昨年大手企業に入社を果たしました
まぁ普通の大手の塾ならそれでめでたしめでたしになるだけだと思うのですが、彼女のえらいところは、自分の生徒の生きざまをずっと見守り、励まし、時には厳しく𠮟り、いつまでも教え子を育てているところなんです
今回あま野に連れてきてくれたのも、こういうお店での振舞い方や、日本料理のマナーをさりげなく教えるだけでなく、「日本人の心」のようなものを伝えたいんだなぁと強く感じました
日本料理は季節感を大切にしますし、はしり、旬、なごりと、同じ食材でも使い分けをする繊細さが身上です
丁寧な心や奥ゆかしさも、料理に施されているのが日本料理だと思っています
それはこれから教え子がどんな大人になるのか、品格とはなにか?という部分に大きく影響することだと思いますし、大事なことだと思います
思いやりの気持ちを持ちなさいと、親や先生には言われますが、若い時の自分を振り返っても実感がわかなかったと思います
でも食べやすいように隠し包丁を入れるとか、味が混ざらないようにするとか、冷めないようにとか崩れないようにとか・・・本当にたくさんの工夫がされているお料理を見ると、これは誰のためにしてくれているのか?となりますよね
たしかに対価をいただいていますから、ただの仕事じゃないか!と言われればそれだけですが、お料理を提供するまでの買い物から始まって長い時間をかけての仕込みは、おいしく召し上がっていただきたいという気持ちがなかったら出来ないと思っております
そんな手間のかかる日本料理を人生にたとえて、押し付けるのではなく教え子に伝えている彼女の姿を見て、これが大人のすることなんだなぁと教えていただきました
今の若い子は教えてもらうことも、𠮟ってもらうことも、育ててもらうことも知らないから、映画の「国宝」での歌舞伎の厳しい修行に憧れてたくさん見に来ている、という記事もありましたね
大人は、これから大人になる人たちに何を伝えていかなくてはならないのか・・・
その役目はまず自分の孫から始めなくてはいけないですね
嫌われたくなくて言いなりになっていてはいかんいかん!
